挑戦的なタイトル。本文最初の見出しは「ネットクチコミでバカ売れの“ウソ”」。そして「通常、ネットの一部で話題になっているだけでは世間的な影響はありません」「ネットのクチコミでバカ売れするなんて話はありません。ウソです」と次々に繰り出される刺激的な文。ネットマーケティングの新しい手法としてブログを活用したクチコミ効果を信じる層の夢を、のっけからことごとく打ち砕く。 ニフティを経て、オンライン書店のビーケーワン専務や、ブログツールのシックス・アパートでマーケティング担当執行役員を務めた著者が書く「結論としては、『インターネットの影響力なんてたいしたことがない』ということ」の文には重みがある。例として挙げているのは、大企業の商品ブログが“炎上”しても関係なくその商品は売れている事実、広告の賞を受けた大企業の優れたネットキャンペーンでも知る人はほとんどいない状況――。ネットに過剰な期待を寄せる現状