藤原新也著 「コスモスの影にはいつも誰かが隠れている」 を読んだ。 14編のお話が収められた短編集。 ささやかな日々、深く静かな声、愛と別れの一瞬と永遠の物語。 フリーペーパー誌に連載中から読者の静かな共感と深い感動を呼んだ、 藤原新也の新境地。最高傑作の呼び声高い1冊。 ご本人もあとがきに書かれておられますが、 これまでの藤原氏の著書のものとは、風合いが異なる一冊だ。 (「メメント・モリ」しか私は知らなかったのですが) このところちょっと、「いい小説」に出会えず、 作り物の大掛りな恋愛や友情やミステリーに飽き飽きしてきていた私にとっては、 この14話は、どれもこれもが胸にキュンとくる一冊でした。 表題となっている「コスモスの影にはいつも誰かが隠れている」というお話は、 大学を出て企業に勤めたがパソコンばかりに向かう毎日が嫌になり退社し、 ネットカフェ難民となってしまった青年のお話。 青年
写真家の藤原新也氏が先般、新著「渋谷」を発表した。2人の少女と1人の元少女との関わりを通して、『今的日本、つまりシブヤ的なるもの』を解き明かそうとする試みだ。氏の作品には、つねに写真家の視点、感性と、作家(小説家)のそれが混在しているが、この本では写真家・藤原新也の存在が大きく占めている。そういう点では、写真を志す人間にとっては、より興味深い内容といえる。 また藤原氏は、デジタルカメラによる新しい表現の可能性を積極的に追究する写真家のひとりでもある。本書に掲載された写真は、多くがデジタルカメラで撮影されたものであり、「作者のたくらみ」が仕掛けられている。本書について、デジタル表現のいまとこれからについて、本書の舞台にもなった東京・渋谷でインタビューした。 ■ 写真家は基本的に追っかけ 前回、藤原氏にインタビューしたとき、「写真を撮ることで自分の精神のバランスを立て直しているんだ。写真を撮っ
皆さまへ、 今後も時々何か書くこともあるかと思いますが、いろいろと思うことがあり今までのような形でのブログ更新を休止することにしました。厳密に言えば半分休止のような状態になると思います。 ————————– 先日、村上春樹氏がカタルーニャ国際賞受賞の際に行ったスピーチ「非現実的な夢想家として」は大きな反響を呼んだ。もう既に全部お読みになられた方も多いことと思う(村上氏スピーチリンク1・リンク2)。私は村上春樹という作家を特に好きでも嫌いでもないが、スピーチそのものは拍子抜けするほど平易な言葉で語られ、その分わかりやすく良かったのではないかと思う。簡単なことを難解な言葉で語るよりも余程良心的である。このスピーチには賛同する声が大きいようで、報道ステーションで寺島実朗氏が述べていた原発推進派の立場からの反論は醜悪なものであったようだ(参照リンク)。 しかし、藤原新也氏による村上スピーチへの批判
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く