DVD・CDの宅配レンタルサービス「TSUTAYA DISCAS」が急成長している。前年比50%増を上回るペースで会員を増やし、定額制のビジネスモデルで着実に収益を上げる。ネットとリアルを併用する「過渡期ビジネス」は、店舗に来ない顧客を取り込んだ。成長の背景には、顧客の声の吸い上げと、巨大配送センターの効率運営があった。 (文中敬称略)<日経情報ストラテジー 2009年2月号掲載> プロジェクトの概要 IT(情報技術)バブル崩壊直後の2002年末。「ネットとリアルの融合」を実現したDVDの宅配レンタルサービスが産声を上げた。ネットで予約し、DVDを自宅に配送する「DISCAS(ディスカス)」だ。レンタル店向けソフト貸し出しのレントラックジャパンで開発されたこのサービスは、その後同社がCD・DVDレンタル国内最大手TSUTAYAのグループ企業になったのに伴い、TSUTAYAのブランドを冠して