ありのままの君でいい2008年11月12日14時45分 印刷 ソーシャルブックマーク 悠久の時をこの国に刻み、アイヌの人々は独自の言葉、文化をつむいできた。その言葉、文化、大地をも奪われた人々のことを、私はほとんど知らなかった。アイヌのいまを訪ね、そこに吹く新しい風を伝えたい。 ◇ 「アイヌレブルズ」というグループがある。関東の若いアイヌら12人でつくる。ポップな音楽に合わせ伝統舞踊を踊り、アイヌ語で歌う。結成2年、メディアにも紹介され「かっこいい」と公演依頼が相次ぐ。 「レブルズ」は反乱者たち、のような意味だ。「アイヌを誇れる社会にしたい」という思いを、名前に込めた。でも、グループの中心、酒井美直(さかい・みな)(25)がそう思えるようになったのは、ほんの数年前だった。 高校まで北海道帯広市で育った。幕別町出身のアイヌだった父の衛(まもる)は、上京してアイヌの権利回復運動に身を投じ、美直