未病うつ、その問題意識と対応策(前篇) 大きな経済損失と将来のリスクをどう防ぐのか (独)経済産業研究所上席研究員 関沢洋一氏 × LBM研究所代表 渡部卓氏 「Non-clinical depression」とは、臨床に至らぬうつ病と直訳すればいいのだろうか。これをロンドン大学キングスカレッジの宗未来医師とライフバランスマネジメント(LBM)研究所の渡部卓代表による共著論文で「未病うつ」と表現し、民間活力を導入しながら積極的な対応策を講じる必要性を訴えている。未病うつとは新たな概念なのか、うつ病として治療するほどではない人たちに、どのようなアプローチをしていけばいいのか。論文を掲載した経済産業研究所の関沢洋一上席研究員と共著者の渡部氏に語り合ってもらった。 関沢洋一(せきざわ・よういち) 1988年東京大学法学部卒業、1994年スタンフォード大学政治学修士修了。経済産業省資源エネルギー庁