家電量販店最大手のヤマダ電機(山田昇社長、本社・群馬県前橋市)で一人の青年社員が自殺しました。遺族は、過酷な勤務が原因だとして、会社を相手取り損害賠償を求める裁判を一月二十五日、横浜地裁に起こしました。大型店展開で急成長する量販店で何が…。原田浩一朗記者 自殺したのは、神奈川県内にある店舗に勤務していた契約社員の男性、Tさん(当時二十九歳)です。〇四年四月上旬、勤務時間中に、職場の近くで首をつっているのが発見されました。 遺書は発見されていませんが、Tさんの両親は「息子が自殺したのは会社が過酷な労働を課し、安全配慮義務を怠ったため」としています。 既往歴もない 訴状によると、Tさんはこれまで、学校や職場で社会生活や対人関係上の問題を生じたことはなく、精神疾患の既往歴もありません。 Tさんは、以前勤めていたコンピューター会社が倒産したため、失業。新聞の社員募集広告をみて、ヤマダ電機に〇三年九