数少ない値下げ東京のタクシー料金引き下げがほぼ確実となった。現在、東京23区と一部の地域で「2キロ730円」だった初乗り料金を「1キロ強で400円台」に改定するというもので、値下げが実施されるのは、戦後、現在のタクシー業界が成立して以降、初めてとなる。 値上げされるものが多い中、我々にとっては数少ない値下げだけに、実にありがたい話だが、ことはそれほど単純でなさそうなのだ。 今回の値下げの理由について、一般的には国際的に比較して高いといわれる初乗り料金を引き下げることで、需要を喚起するというのが目的と言われている。だが、狙いはそこだけではない。 今回の値下げを主導した日本交通は、シェアリング・エコノミーと自動運転技術の発達で、近い将来、タクシーが無人化・無料化することを見据えている、と筆者は推測している。料金引き下げは、こうした時代にタクシーが生き残るための布石でもある。 しかも、破壊的テク
