チャンピオン戦 10番 若島 正作 解答選手権ではすっかり定番になった、双玉問題である。 まず普通に、83歩成、94玉、44飛と進めてみよう。そこで玉方がどう受けるか。 (10-01図 44飛まで) 74歩とでも受ければ、85銀、95玉、97飛、同馬、96歩、同馬、84銀、94玉、95歩、同馬、93銀成まで。これが本局の基本的な設定である。平凡な受けではこの順から逃れられない。ひねって64馬という受けもありそうだが、実は44飛をピンしても関係がない。 受けがないようにも見える局面だが、隠された秘手がある。それは64角!である。もちろん、この角は取れない(取ると逆王手)。 (10-02図 44角まで) この合駒の狙いはこうだ。先ほどの手順のように85銀、95玉、97飛と行くと、同角不成!で打歩詰になってしまうのである。 (10-03図 97同角不成まで) この図まで来ると、
チャンピオン戦 9番 若島 正作 巨椋鴻之介さんの作品集『禁じられた遊び』を読んだ。そこに収められた作品群が圧倒的なのは言うまでもないことだが、自作について明晰な言葉で語っている文章がすばらしく、これほど「批評的」と言える個人作品集は初めてではないかと思う(そのことについては、毎日新聞に掲載された書評ですでに書いたので、興味がある方はそちらをお読みください)。すべての詰将棋作家必読の名著だ。 わたしには巨椋さんのように書ける自信はないが、どちらも正解者ゼロという名誉なのか不名誉なのかわからない記録を作ってしまった、チャンピオン戦9番と10番に出題した自作について、そのすべてをここで作者として語ってみたい。なにしろ誰も解いた人がいなかったので、作者が何を考えていたのか、書き残しておくだけでも意味があるだろうと思う。 それでは9番から。 まず24銀、12玉、23銀成、同玉、24歩、13
以下は詰将棋パラダイス昭和61年10月号掲載のものを、Web用に再構成したものです。一部誤植と思われるものは直しました。 史上第一位 驚異の千手超え!! 橋本孝治氏作1519手詰 命名「ミクロコスモス」 (入選14回) 62桂成、同玉、72桂成、63玉、74と、72玉、83と、63玉、84と、83桂合、74と、62玉(第1図・12手) (第1図) 第1図より 「63歩、72玉、83と、63玉、84と、83桂合、74と、62玉」=A手順、 61と、52玉、51と右、42玉、41と右、32玉、31と右、22玉、21杏、12玉、24桂、同歩、11杏、22玉、24龍、23歩合、21と、32玉、31と左、42玉、41と左、52玉、51と左、62玉、「A」、61と……42玉、34桂、同と、41と右、32玉、34龍、33歩合、31と左……62玉(第2図・68手) (第2図) 第2図より 「A」、61と…
読んだ本や指将棋・詰将棋について書いてます。倶楽部24は最高2700点くらい。平成20年度看寿賞(長編賞)を受賞。詰パラ大学院の担当やってました。 今回紹介するのは、1999年の短編コンクールにおいてダントツの評点で優勝した三谷郁夫氏の7手詰(詰パラ 1999-12 短編コンクール)です。 本作のポイントはずばり「99竜の活用」にあります。 (当時の評価は、誤解答2・無解答15・A評価92・B評価13・C評価2の平均点2.84でした)。 7手詰なので駒を取る手は普通ありませんが、とりあえず初手▲22桂成を確認しておきたいと思います。 図は▲22桂成△13玉と進めたところです。ここで歩以外の前に利く駒があればよいのですが、生憎持駒は角角桂。角を打っても△24歩合、▲19竜と回っても△18歩合と受けられてしまうので、これは失敗です。 初手駒取りは詰まないことがわかりました。ということは、どうや
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く