今年のドラフト会議が近づいてきた。ドラフトにはさまざなドラマがつきものだ。ここでは、ドラフト会議で一番最後に名前を読み上げられた選手、つまり、プロ野球選手になれる人間と、なれない人間の境目にいる「ドラフト最下位指名」された選手に焦点を当ててみたい。最下位で指名された人物は、いったいどんな野球人生を送っているのか。今回は、史上最強のドラフト最下位・福浦和也(ロッテ)の野球人生を辿る。以下は、野球専門誌『野球太郎No.006 −2013ドラフト直前大特集号』より、同誌ライター・村瀬秀信氏の記事を抜粋した。(野球太郎寄稿) * * * 9月9日、QVCマリンフィールド。埼玉西武ライオンズ対千葉ロッテマリーンズの一戦は「埼玉VS千葉 ライバルシリーズ」と銘打つ県の威信を掛けた戦いの最終戦。 2対2の同点で迎えた7回裏、千葉ロッテの攻撃は1死二塁。この勝ち越しの好機に代打・福浦和也が告げ