昨季5位のロッテがパ・リーグに旋風を巻き起こしている。佐々木朗希が開幕から3連勝をあげ、高卒5年目の藤原恭大がスタメンに定着。高卒8年目の平沢大河も頭角を現しつつある。2018年から5年間指揮を執り、若手の起用法にブレを見せなかった井口資仁・前監督がNumber Webの取材に応じ、藤原や安田尚憲などへの想い、現役時代にイチローを隠し球で仕留めた秘話なども語った。(全3回の3回目/#1、#2へ)※敬称略。名前や肩書きなどは当時 ◆◆◆ 「甲子園で活躍した選手」の葛藤 井口資仁・前監督の我慢がいま実を結び始めている。今季5年目の藤原は開幕から先発メンバーに名を連ね、好調を維持している。井口は2月下旬の時点でこう話していた。 「去年まで長打を打ちたい気持ちがなかなか抜けなくて、引っ張るところがあった。でも、春のキャンプで見たら、かなり自然体で構えるようになっていた。今年は良くなるんじゃないかと