著:Richard Faragher(ブライトン大学 Professor of Biogerontology) 現在この記事を読んでおられる読者諸氏が喫煙しないとすれば主な死亡リスク要因はおそらく加齢だろう。これは、科学技術の進歩のおかげで、幼少期の死亡率はほぼゼロに近くなったからだ。ただし科学が進歩しても、人類は依然として加齢そのもののマイナスの効果を排除する方法を見出していない。 このたび『ネイチャー』誌に掲載された新たな報告で、マウスの脳の特定の領域にある幹細胞(他の多くのタイプの細胞に進化する能力をもつ細胞)が加齢を制御することが明らかになった。研究チームは、マウスのこの領域の幹細胞の移植または除去することにより、加齢のプロセスを抑制または進行の管理さえも行うことができた。 加齢は社会にとって重要な課題となっている。2050年までに世界の高齢者(65歳以上)と児童(15歳未満)の人
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