気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 安定した世界から流動する世界へ 自動車産業が変革の時代(とき)を迎えている。前回のコラム(「変革の時代(とき)を迎えた自動車産業 その1-自動車産業を襲う2つの大波」)では、自動車産業に大変革をもたらす2つの大波、市場構造変化と産業構造変化について述べた。 20世紀後半の数十年間、自動車業界は安定した秩序の中にあった。当時の自動車市場は事実上、米・欧・日の先進国に限られていた。またエンジンをコアとする自動車の製品構造も、基本的に変わらなかった。そして自動車ビジネスの参入障壁は非常に高かったので、プレイヤーも限定されていた。 20世紀後半の「安定した世界」では自動車ビジネスの枠組みは固定的であり、業界各社はその枠組みの中で既存のビジネスモデルに