画家となったヴァラドンが描いた母と幼き日の自分です。 母に体を拭かれるヴァラドン。最初は母親に “あらぬ仕事” させられていたの?と凍りつきそうになった絵なんですが・・・・ そうではなくて、少女が女性に変容する様を描いています。 人形と同じ髪飾りをした幼い少女の興味は人形から鏡に移っています。 まだ母の庇護が必要とする幼い少女の体が、すでに成熟していることに違和感を覚えますが、このアンバラスンな違和感は女性ならだれでも経験したことがある変生期の感情です! 現代では、体と心の違和感がなくなるまで親の庇護のもとで過ごせますが、貧しかったヴァラドンはアンバランスな体と心を抱えたまま、たった15歳で画家たちのモデルを務めることになります。 ちなみに当時のモデルは売春婦と変わらない卑しい職業だとされていたんです。 そんな過酷な状況の中、ヴァラドンは類稀な美貌で画家を虜にしていきました。 ピュヴィス・