【イスラマバード=小暮哲夫】パキスタン北西辺境州のサワット地域で、女性への教育に反対しているイスラム原理主義勢力タリバーンによる脅迫で、女子校が閉鎖の危機に直面している。私立の女子校400校はすでに、冬休みが終わる2月以降も学校を再開しない方針を決めた。 地元紙ニューズなどによると、タリバーン系組織「パキスタン・タリバーン運動」のサワット地域幹部が昨年12月末、「女子の教育は反イスラムであり許さない」と女子校教育をやめるよう要求。一帯では07年以降、すでに女子校約120、男子校50校が放火され、すでに4万人以上が通学できなくなっている。 私立女子校400校(生徒数約4万人)でつくる団体も15日、冬休み明けの2月以降も学校を再開しない方針を発表した。 パキスタン政府のレーマン情報相は18日、「女子生徒の安全を確保し(冬休み明けの)3月1日から学校が再開できるよう努力する」と述べた。だが