2012年に256Gバイト品が50米ドルで手に入る─。NANDフラッシュ・メモリを用いたストレージ装置であるSSD(solid state drive)について,一部の調査機関などの間で,こうした予測が出始めている。ノート・パソコンや車載機器,産業機器など,多くの電子機器で当面はほぼ十分といえる256Gバイトのストレージを,HDDと同程度の価格で実現できる。 メモリ・メーカーが掲げる計画と,技術の先行きから考えると,この仮定が現実のものとなる可能性は低くない。SSDの躍進の原動力となってきた低コスト化は今後,少なくとも2年間は,これまでとほぼ遜色ないペースで進んでいくとみられる。 256Gバイト品がHDDとほぼ同等の価格で入手できるようになれば,機器メーカーはあれこれ考えずに,HDDをスムーズにSSDに置き換えられるのか─。 事は,そう単純ではない。低価格化と同時に,NANDフラッシュ・メ