東京外かく環状道路(外環道)のトンネル工事のルート上にある東京都調布市の市道が陥没した問題で、工事による振動が他工区に比べて大きかった可能性が付近住民の話や専門家の分析で強まった。東日本高速道路(NEXCO東日本)は本紙の取材に「モニタリング調査では都の環境基準を超える振動は観測していない」とする一方、実数は明かさなかったが、陥没現場付近の住民からの振動に関する苦情件数が他の工区よりも多かったことを認めている。原因調査では陥没と振動の因果関係の解明が焦点になる。(花井勝規) 今月18日に長さ5メートル、幅3メートル、深さ5メートルの穴が開いた現場は、入間川に近い調布市東つつじケ丘の住宅街。現場の真下にあたる地下47メートルでは、トンネルの掘削工事が進められ、国内最大、直径16メートルのシールドマシンが9月14日に通過したばかりだった。