まずは仕様バグの一つ目「漏れ」をなくす知恵を見ていこう。 漏れが起きる理由の一つは,エンドユーザーが要求を言い忘れることにある。例えば,サブシステムを追加したり,新システムにリプレースしたりするような案件の場合「エンドユーザーは新たに追加したい機能についての要求は出す。しかし,現行システムについては言及しない。『今のままで』で済まされてしまう。現行システムの仕様まで含めて要求を洗い出さなければならないので,これでは漏れが起きる」(CSKシステムズ IT生産技術部 副統括担当 白寄徹男氏)。 そのほか,エンドユーザーは“言わずもがな”だと思っていることは言わないし,そもそも要求定義で何を言えばよいかが分からないこともある。 漏れをなくすには,多くの要求をどうやって洗い出すか,業種/業務ごとに常識的な観点はきちんと考慮されているか,違う視点から見たら何か出てこないか――といったことがポイントに
![「漏れ」なく洗い出す知恵](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/bed39b5962a5d552c95b6d796db8f55e72d32943/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fxtech.nikkei.com%2Fimages%2Fn%2Fxtech%2F2020%2Fogp_nikkeixtech_hexagon.jpg%3F20220512)