一橋大学法科大学院の院生が同級生にゲイであることを本人の意思に反して暴露された精神的苦痛により自殺したとして、ゲイの院生の遺族が、暴露した同級生及び大学に対して損害賠償を求める訴訟を提起した。 www.buzzfeed.com 本件訴訟はアウティング(暴露)という言葉の世間の認知度を格段に上げた。遺族側の代理人弁護士は自身もゲイであることをカミングアウトしている著名な弁護士夫夫(ふうふ)だ。代理人及び遺族は、第1回口頭弁論があった平成28年8月5日、本件訴訟の記者会見を開き、亡くなった院生(Aくん)の無念を訴えた。 ところで、僕は訴訟を報道させるための記者会見というものが嫌いである。報道のインパクトはとてつもなく大きいのに対し、報道時点で事実関係の検証は全くなされていないからだ。 つまり、原告の記者会見後になされる報道は、原告の訴状提出段階の主張を一方的に伝えるものにすぎず、その内容が真実