香川県が4月に施行したネット・ゲーム依存症対策条例は憲法に違反するとして、県内在住の高校3年の男子生徒と母親が県を相手取り、計154万円の損害賠償を求めて高松地裁に提訴する準備を進めている。 この条例は、全国で初めてオンラインゲームなどに対する依存症から子どもを守る目的で制定された。しかし、保護者に対して、子どものゲームの利用を1日あたり60分までにする努力義務を課しており、利用時間まで県が定めることは行き過ぎであり、県議会での議論やパブリックコメントの情報公開も不十分であるとして、批判を受けていた。(弁護士ドットコムニュース編集部・猪谷千香) ●政府の見解「ゲームの時間制限に科学的根拠を承知していない」 今年2月、国会で、音喜多駿議員が当時、検討段階だったこの条例について、「科学的根拠に基づかないのみならず、制定手続の適正の観点からも問題を抱えている」と指摘して、政府の見解を求めた。これ