夢のプロジェクトがついに動き出す。鉄道総合技術研究所(鉄道総研)やクボテック、古河電気工業、ミラプロ、および山梨県は、超電導フライホイールの実証施設をこのほど完成させ、実証試験を開始した。山梨県が運営する米倉山大規模太陽光発電所と電力系統に連系させ、メガソーラーの出力変動緩和に用いる。研究開発を主導してきた、鉄道総研 浮上式鉄道技術研究部 部長の長嶋賢氏に話を聞いた。 ――超電導フライホイールの研究を始めたのはいつごろですか? 「2005年から取り組んでいる。当時、ちょうど超電導磁気浮上式鉄道(超電導リニア)に関する鉄道総研での研究開発が一つの区切りを迎え、その後は事業会社の応用開発に移るというタイミングだった。超電導リニアの開発で得た知見を、一般の鉄道システムなどにも展開すべく、新しい研究テーマを探り、超電導フライホイールによる蓄エネルギーに白羽の矢が立った」 「もともと、鉄道においては