スマホやパソコン、雑誌をはじめ、街中の電光掲示板やレストランのメニューに至るまで、普段は意識しなくても、印刷物やディスプレーの文字は、すべて何らかの書体=フォントで表されている。ところが、世の中には、そのフォントの種類によって、文章が読めなかったり、強いストレスを感じたりする人がいることは、あまり知られていない。 フォントの考案や制作を仕事にする書体デザイナーの高田裕美氏は、そんな人たちの読みづらさの原因を探り、誰もが読みやすいフォント「UDデジタル教科書体」を開発した。デジタル時代の日本語環境を一変させた画期的なフォントを発明するまでの苦闘を、著書『奇跡のフォント』で自ら語っている。 UDデジタル教科書体の特徴[株式会社モリサワ提供]【時事通信社】 見やすく「教育現場」でも使えるフォントを追求 「UDデジタル教科書体」の「UD」は「ユニバーサルデザイン」を意味する。ユニバーサルデザインと