「あたし、もうドラえもんを辞めたほうがいいのかな……」 2005年にメインキャストが一気に交代したアニメ「ドラえもん」。当時、四半世紀も演じ続けたキャラクターを卒業することになった声優の大山のぶ代さん(90)が抱いた葛藤、そして「ドラえもん卒業後の人生」とは? 長年、彼女を支えつづけたパートナーで、俳優の砂川啓介さん(2017年逝去)の著書『娘になった妻、のぶ代へ』(双葉社)より一部抜粋してお届けします。(全2回の2回目/前編を読む) 2004年のドラえもん声優交代の内幕とは? ©getty ◆◆◆ 「ドラえもん卒業」の真相 「あたし、もうドラえもんを辞めたほうがいいのかな……」 彼女の口から、そんな言葉がこぼれ落ちたのは、退院して間もない頃のこと。 直腸ガンの手術の後、嬉しいことに新たにガンの転移は見つからず、カミさんは無事退院へとこぎつけた。もちろん、すぐに『ドラえもん』の収録にも復帰
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