鈴木大介「最貧困女子」は、「貧乏とは違う貧困状態」の女子の中でさらに極限の貧困状態に置かれている「最貧困」の女性たちの様子を記述したものだ。 「貧乏と貧困は何が違うのか?」 この辺りについては、だいぶ知識が広まりつつあるが、まだまだ根強い「貧困」に対しての疑問や声がたくさんあると思う。 「同じような収入で、上手くやりくりしている人もいる」 「自分も同じような収入だけれど(だったけれど)、生活できていた」 「生活保護を申請したりとか、養育費をもらったりなど、他にも色々な制度があるのに、何でそんな状態になる前に使わなかったのか」 「そもそもそんな状態に陥ったのは、それまでの選択が悪かったのではないか。自己責任だ」 自分も責めるつもりはないけれど、疑問に思うことはある。 「どこかでどうにかできなかったのかな?」どうしてもそう考えてしまう。 この本では、そういった疑問の声にひとつひとつ例示を上げな