芸能界の王として君臨し続けた「ジャニー喜多川」という人物は、そもそも何者なのか。アメリカ在住のノンフィクション作家・柳田由紀子氏の日米徹底取材で見えてきた真実とは……。 【画像】ジャニー喜多川の渡米を伝える当時の雑誌記事(1950年) ◆◆◆ 「『僕は幼い頃、お城みたいなところに住んでいたんだよ。そこは親戚が持っていた島で、大きなお屋敷があって、お手伝いさんがいっぱいいて。そのお伽噺に出てくるような島で、僕は、親戚のおじさんからとても愛された。お互いに深く愛しあう日々を送ったんだ』――ジャニーは、確かにそう言いました。ジャニーズ事務所の合宿所に泊まった翌朝、NHKのレッスン場に向かう時だったと思います。首都高を走る車内には、私とジャニーだけ。ジャニーは話しながら、助手席にいた私の手を強く握ってきた。私は、『だから、ユーと僕も、僕とあのおじさんのように長く愛しあっていこうね』と、暗に求められ