出発が遅れた腹いせに、離陸直前の飛行機の緊急脱出ドアを開ける。 昨年末から今年前半にかけ、こんな常識外れの迷惑行為をした中国人旅行客4人の情報を「ブラックリスト」に初めて記録したと、中国政府が明らかにした。 中国本土からの海外旅行客が昨年初めて延べ1億人を突破する一方、目に余るマナー違反が横行し、公共の安全や中国のイメージを著しく損なっている。危機感に駆られた中国政府は今年に入り、旅行客の「ブラックリスト」作成を宣言。リストに載せられた人物の情報は銀行や航空会社などに通知され、ビザ取得に必要な収入証明や航空券などの入手が一定期間できなくなる仕組みだという。 中国国内の旅行業界の反応は、意外にも悪くない。 今年、中国から日本行きの団体旅行に4回添乗した中国人ガイドは「マナーの悪い客に注意しても『ほかの客もやっているのに不公平』と開き直るだけ。処罰は必要だ」と話す。 一般の旅行客ならまだしも、