県は28日、外ケ浜町平舘の平舘漁港の海岸整備工事のために植えられたクロマツにマツクイムシの被害を確認したと発表した。県内で被害が確認されるのは初めて。 県林政課によると、マツは塩害防止のために県が関東地方から仕入れ、8月11日までに185本のクロマツ(高さ約3メートル)を海岸345メートルにわたって植林した。ところが今月18日までに計35本が枯れたり、葉が変色するなどしたため、森林総合研究所東北支所(盛岡市)に鑑定を依頼したところ、26日にマツノザイセンチュウが検出されたという。県は植林した185本を焼却処分するとともに、今後、県内全域の松林に被害がないか調査する。 今回、人為的な形で被害が発生し、鳴海勇蔵・農林水産部長は「大変残念だ。マツの調達法について検討する」などと述べた。【矢澤秀範】 ============== ■ことば ◇マツクイムシ被害 体長1ミリ未満の外来の線虫、マツノザイ