3人の開拓者が各々の土地で収穫したもの=スキルと感覚を持ち寄ったらとてつもなく新しくて屈強な製品が出来上がってしまった――時にそれは市場のニーズの半歩先を行くようなものだけれど、近い未来の日常ではポピュラーになっているようなもの。クラムボン、5年ぶりのオリジナル・ニュー・アルバム『triology』は、そんな音楽のプロフェッショナリズムの矜持が凝縮された1枚になった。5年という目まぐるしく変化するシーンにあっては決して短くはない月日を要したことを入り口に原田郁子と伊藤大助に話を訊いた。 -5年っていう歳月ってなかなかすごいじゃないですか? もちろんその間にカバー・アルバムやライヴ・アルバムのリリースはありましたが、この5年というのは"バンドにとってどういう必然の時間だったのかな?"と。 伊藤:うーん、まぁバンドの活動も大事ですけど、それぞれが自分ひとりとしてやることが多くなってきてるので。