日本大学アメリカンフットボール部を巡る違法薬物事件で、麻薬取締法違反の罪に問われている北畠成文被告の初公判が1日、東京地裁で行われた。北畠被告は被告人質問で「(沢田康広副学長が)もみ消してくれる」と述べたが、部関係者は取材に「そのような期待はそもそもあり得ない話だ」と証言した。 部関係者によると、7月6日、沢田泰広副学長らが寮内を捜索し、北畠被告が大麻の入った缶を副学長に提出した。その後、中村敏英監督は北畠被告に対し、12日間にわたって「本当に悪いことをしたのなら自ら申し出て、副学長に報告するのが最善の道だ」などと説得したところ、大麻を使用したことを全面的に認めた。中村監督は沢田副学長に直接、報告できたことは、自ら罪を認め捜査当局への自首につながるため、「副学長に報告できて、良かった」と表現したという。部関係者は「当時、北畠被告から、副学長がもみ消してくれる、などの発言はなかった」と話した