印刷 上海の沖合約30キロに造られた洋山深水港。こうした岸壁が5.6キロにわたって続いている=上海の沖合、奥寺写す 上海港が急拡大している。中国経済が好調なことから、コンテナ取扱量はこの6年で倍増。2010年はシンガポールを抜き、貨物取扱量とともに世界一となった。今年上半期も10%以上、伸びており、上海港だけで日本全体のコンテナ取扱量を上回っている。 貨物増の最大の要因は、05年に洋山深水港が開港したことだ。長江河口に面する既存の上海港は土砂が積もり、大型船が入港できなかった。このため沖合約30キロに浮かぶ複数の島を丸ごと埋め立て、世界最大級の海上深水港を建造。上海市政府が外国メディアなどに同港内部を公開した。 陸地と港の間には東海大橋(全長32.5キロ)がかかる。車で約30分かけて橋を渡ると総面積8.14平方キロの港の一部が見えてきた。約5.6キロ続く埠頭(ふとう)に60基の大型ク