学生時代を通して、私は徐々に優等生的な気質を備えていった。そんなとき新しいクラスで、ある女の子と出会った。テストの点数や成績の良さなどの表面的な部分を見れば、私と彼女はとてもよく似ていたと思う。しかしある時、彼女が勉強に取り組む姿を見て、「あ、この人には勝てないな」と直感的に思ったことをよく覚えている。 負けず嫌いであるはずの私がそんな風に思ったことに、自分でも驚いた。それは「才能」や「努力」の差といったものではない。そうでないことはわかったのだが、その時は自分がなぜそう感じたのか、はっきりとはわからなかった。 そのことに関してはそれ以降、なるべく考えないようにした。何かに気付いたけれど、気付かないふりをしていたのかもしれない。考えてしまったら、今やっていることや自分の歩みが止まってしまう気がしたからだ。 今はそれが何であったのか、わかるような気がする。 私に、学ぶことが好きな面があったの