アパートのドアを開けるとムラサキシキブ(コムラサキ?)の葉っぱがワサワサっと茂っている。自転車を押して通るとチェーンに葉や小枝が絡むので、わざわざ持ち上げて運ぶ。 伐ってしまってもいいのだが、伐ったあとの枝葉の処理も面倒だし、コンクリートの隙間からここまで繁盛しているのをやってしまうのも忍びない、というところはある。とはいえ、冬に葉を落としたら剪定するか。 して、このムラサキシキブに棲みついているのがバッタの皆さんである。バサバサバサと自転車を奥に置いて、ドアを開けて、部屋に入ると、ドアにへばりついていたり、おれの身体にしがみついたりしている。バッタ。 おれの殺すリストにも一緒に住むリストにもバッタは入っていないので、逃さなければならない。これがなかなかやっかいで、後ろからそっと指を近づけるとターンっと跳ねる。たいした跳躍力。あまり力を込めて潰してしまうのはよくないので、これがなかなかむつ