十七日付朝日新聞にオランダの公認売春のリポートが載った。一般紙としてはまずまずの好記事だ。この中に端(はし)なくも売春の本質に関わる問題、さらには現代最高のタブーである「人権思想という欺瞞(ぎまん)」が読み取れて興味深い。売春婦のためのNGOを運営し、自身もかつて売春婦をしていたM・マヨールさんは「(売春を)好きで続けている人などいない」と話したと言う。当然すぎるほど当然の発言だ。 関連記事「寝ないで売春しろ」 親戚女性に売春…【主張】雇用開発機構解体 実のある職…記事本文の続き 職業には好まれる職業と嫌悪される職業がある。とすれば究極的には「職業に貴賤あり」を認めなければならない。この厳然たる事実から目をそむけて良識というイデオロギーが成立している(左右ともに同じ)。「紙の爆弾」(という雑誌があるんです)十一月号で、ルポライターの深笛義也がエロを蔑(さげす)むエロ業界人を批判している。エ