政府・民主党内の一部で、小沢一郎幹事長と距離を置く動きが表面化してきた。小沢氏の資金管理団体「陸山(りくざん)会」の土地取引をめぐる政治資金規正法違反事件について、小沢氏自身が監督責任を問われる可能性が指摘され始めているためだ。小沢氏擁護を声高に唱える議員も小沢グループなど側近に限られつつある。 「パパラッチが大変なんだ」 28日、沖縄出張から戻ったばかりの小沢氏は側近に、こうこぼしたという。側近は「大幹事長の宿命ですよ」となぐさめ、「弱い幹事長じゃだめだ。みんな、強い幹事長を見たいんだから」と励ました。 エルガーの行進曲「威風堂々」のCDを手渡すと、小沢氏は「車の中で聴くよ」と応じ、「事件が終わったらガンガンやる」と表情を引き締めた。 参院選応援などのための全国各地での演説では、「毎度お騒がせしております」という自虐的なあいさつで会場を沸かせる小沢氏だが、弱気な一面をのぞかせることもある