2月27~28日の世界同時株安。当初、要因は「上海の株価急落」とされ、次いで「米国の景気失速懸念」へと移った。最後には「日銀の利上げ」が犯人扱いされる日がやって来ようが、現在は「米国のサブプライム住宅ローン」が問題視されている。 サブプライム問題の本質は二つあろう。2003年後半から2005年にかけて、米国では好景気と銀行間の競争激化により、与信基準が大きく低下。一大住宅ブームが沸き起こった。問題は、この時、全く異なる二つのバブルが生じたとみられることである。 一つは巷間言われている通り。文字通りのサブプライム層(信用履歴の低い借り手)、つまり、所得が少ない、もしくは返済を遅延したことのある層に、過度に貸し込んでしまったことである。米国では従来から、信用履歴が低くても高い金利さえ支払えば、ローンを組むことが出来た。それがバブル化したのは、金融機関がリスクの大きい住宅ローンを推進したためであ