被雇用者の自殺は、愛知県豊田市など大企業が立地する工業地域で多発していることが、四日発表された初の「自殺実態白書2008」で分かりました。 白書は、経済学者や医師、NPO(民間非営利団体)法人などで構成する自殺実態解析プロジェクトチーム(リーダー=清水康之NPO法人ライフリンク代表)が作成しました。これまで公表されなかった、自殺発生地を所轄する警察署別の自殺者のデータなどを盛り込んでいます。 二〇〇四―〇六年に自殺した人のうち、被雇用者は二万四千二百八人。これを警察署別に見ると、自殺者数の多い順に(1)愛知・豊田(九十三人)(2)山梨・富士吉田(八十五人)(3)福岡・筑紫野(八十三人)(4)北海道・苫小牧(八十二人)(5)北海道・札幌北(七十九人)―などとなっていました。 白書は、被雇用者の自殺が多い上位五十署には、中心企業→下請け企業→孫請け企業の「ピラミッド型の構造」の中に、さまざまな