この夏、家族とドイツ旅行をした。東西分断を乗り越え、欧州の中核国になった現状を見て、今後の朝鮮半島を考えたいと考えたからだが、滞在期間中、ふと手にした新聞に、「Nord Korea」の大きな見出しがあった。 これはドイツ語で北朝鮮のことだ。北朝鮮が大使館の敷地内で運営しているとして話題になった若者向けのホステルに、ドイツ政府が手を焼いているという内容だった。その理由は何なのか。昔大学で学んだドイツ語の辞書を引っ張り出して読んでみると、外貨稼ぎに執着する北朝鮮の懸命さが浮かび上がってきた。 この記事が載ったのは、ミュンヘンに本社がある『南ドイツ新聞』だ。左翼系の高級紙として有名で、この北朝鮮ホステルの問題を継続して追及しているようだ。 1ページを丸々割いた長文の記事が取り上げているのは「CITY HOSTEL BERLIN」だ。若者向けの簡易なユースホステルようだ。2008年にベルリンにある
