「フォレスティエール」と聞いて、きのこや赤フルーツのチョコレートケーキを想像する方は、いずれも正解。でも男性の装いでは、それは「フォレスティエール・ジャケット」を指す。建築家のル・コルビュジエが1947年にパリの「アルニス」で誂えたというこのジャケットが今、パリのテイラーたちの間で猛烈に見直され、リバイバルしているのだ。 文と写真・南陽一浩 編集・iconic
![パリのテイラーがこぞってリバイバル中。なぜこの秋冬「フォレスティエール」なのか?](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/c877d6de8a75f717fe6b4043ddab80cbb819d182/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fmedia.gqjapan.jp%2Fphotos%2F5d27c5cbb407bd0008d21195%2F16%3A9%2Fw_1280%2Cc_limit%2Fforestiere-nanyo-12.jpg)
すぐれた建築家に与えられるプリツカー賞が着目するのは、すぐれた現代文化の創造者としての建築家である。この賞を創設したのは、米国のホテルチェーン、ハイアット・ホテルズアンドリゾーツのオーナー一族が運営するハイアット財団。日本人建築家も丹下健三、槇文彦、安藤忠雄、SANAA(妹島和世と西沢立衛)、伊東豊雄、坂茂が過去に、この栄えある賞を授与されている。 2017年の受賞者はスペインのRCRアーキテクツ。ラファエル・アランダ、 カルメ・ピジェム、ラモン・ヴィラルタという男性2人、女性1人で構成されるユニットである。史上初の3人同時受賞であり、3人めの女性受賞者が誕生したこともニュースだ。 2017年3月の受賞者発表の際、ジャーナリズムのあいだではもうひとつ、彼らが活動拠点としている場所も話題になった。というのも、そこはバルセロナからピレネー山脈のほうに北上したオロットという小さな街でしかなかった
災害で町が崩壊──。こうしたニュースを聞くと、建築家たちはいてもたってもいられない気持ちになる。壊れた家々をどう再建すべきか、流れ去ったり崩れてしまったりした町をどう蘇らせるべきか。「人がそこに在る場」を考えるのを生業とする建築家にとって、それは商売云々を超えた本能であることも多い。 そんななかでも、仮設住宅の問題はこれまで建築家の視野にあまり入ってこなかった。住み処をなくしてしまった人々に、できる限り再短の時間で提供されなければならないというのが仮設住宅の宿命だ。仮設住宅建設のためのプレハブ建材は災害時備蓄品として蓄えられており、災害直後から行政の指導の下に、きわめて機械的に建築作業がはじまる。避難所で不自由な思いをする住人に、最低限であっても、快適な設備とプライバシーのある空間を備える「家」を供給することは、最優先されるべき目的だからだ。そこに建築家が入る余地はない、と思われていたので
独自の世界観で国内外からオファーが殺到する建築家の中村拓志。彼にとっていちばん大切な時間は、朝目覚めた瞬間の“クリエイティブな時間”だという。 写真・淺田 創 @ SECESSION 文・川上康介 代官山の裏道に目を引く建築物がある。 まわりの樹木と同化するような木材の外壁に覆われた12角形の建物。大きなガラス窓が外壁にリボンを巻くように螺旋状に設置されている。この螺旋のガラス窓は、建物内の構造と呼応している。 建物は、大きな螺旋階段のように作られていて、半地下のギャラリーから1階のカフェを通り、ショップスペース、ホームオフィススペースへと続いている。 カフェの椅子に座って周りを眺めると、まるで大きなカタツムリのなかに入ったような気分になる。 この「The SOHO CORNER D.K.Y.」を設計したのが、建築家の中村拓志だ。 「もともとひとつの建物にギャラリーとカフェ、ショップ、オフ
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