温暖化防止は、どんなタイプの意思決定でありうるか? 2007年8月28日 環境社会 コメント: トラックバック (0) 前回は、温暖化防止への取り組みが、「地球に優しい」というようなある種の「善意」からではなく、どちらかといえば、「恐くなったからちょっと引き返す」という利己心からであって欲しい、ということを書いた。その続きとして今回は、人間の利己的な、しかし、何らかの意味で合理性を備える意思決定の方法をいくつか提示し、その中から、温暖化防止の意思決定の収まるべき位置を模索してみたい。 まず、地球温暖化というのが、「不確実性を持った現象」であるという、しごく当たり前のことを再確認しておこう。しかも、これが「客観的な確率がわからない」タイプの不確実現象である、と理解しておくことがだいじである。「客観的な確率のわかる不確実現象」というのは、基本的には、(例えば死亡率のように)、反復経験的なデータ