ITサービスマネジメントに関する体系的手法をなぜ、どのように適用すればよいのか。本連載ではこれについて、筆者の経験に基づき納得できる説明を提供することを目的とする。今回は連載の第1回として、SWOT分析を通じ、ITサービスマネジメントに取り組むための動機付け、意識付けを行う。 情報システムがビジネスの重要な基盤となっている今日では、情報システムが継続的にITサービスを提供できることが企業運営上必須である。同時に、それらのITサービスが適切に運用されるための管理手法としてのITサービスマネジメントの必要性が問われてきた。早いもので、ITサービスマネジメントのベストプラクティスといわれるITILが本格的に日本に紹介されてから4年近くがたつ。 「ITIL入門」や「ITILとは?」といった記事はいまや日常的に目にすることができ、国内におけるITIL資格取得者も2万人に迫ろうかという話も聞く。しかし