「情熱大陸」が熱い! 1953年2月1日、日本で最初のテレビ放送が始まった。 それから62年目となる今月1日、テレビ画面に画期的なテロップが流れた。毎日放送(MBS)発全国ネット番組「情熱大陸」のエンディングに、「GYAO!で無料見逃し配信実施!」と表示されたのである。今までも「自局サイトでVOD実施中」などとテレビ局が表現することはあった。ところが資本関係のないネット企業の名を挙げ視聴誘導を計ったのは、筆者の記憶では今回が初めだ。 01年に政府IT戦略本部の議論で、「ハード・ソフト分離論」が登場してから2000年代後半まで、テレビ局のネット企業に対するアレルギーは強烈だった。05年にホリエモンがフジテレビを買収しようとし、続いて楽天がTBSの株を大量に買収したため、両者の関係は険悪極まりないものとなった。ところが06年に竹中総務相(当時)による私的懇談会の議論を経て、関係に変化が生まれた