2011年3月11日に国内記録史上最大の地震が東北関東地方を襲った。発生から10日余りが過ぎた今では、被災地にも救援物資が随分とスムーズに届くようになった。 そんな中、地震の被害がほとんどなかった首都圏でも人々が翻弄(ほんろう)される事態が起こっている。スーパーや薬局からお米やパン、牛乳、卵、トイレットペーパーなどが消え、ガソリンスタンドには給油を待つ車が何十台も列をなしているのだ。さらに水道水にも放射線物質が混ざっているとの報告からミネラルウォーターの購入に奔走している。 これは、東北地方の被災から商品が流通しなくなるのではという懸念、さらには首都圏にも大きな地震が来るかもしれないという不安、水道水を口にすると健康を害するのではと言う不安から買いだめに人々が走ったことが大きな原因だ。 なぜ、これほどまでに首都圏の人々が不安にかられて買いだめに走ってしまったのか。精神保健指定医である河本メ