難しい問題でございますけどな。 すこし傾けて72度の角度から考えると、どうも、問題の根本というやつは、いわゆる「社会が悪い」に至言するような気もいたします。 長らへば またこのごろや しのばれむ 憂しとみし世も いまは恋しき なんて申しましてな、少し時間がたってからこの瞬間の気持ちを思い出してみれば、懐かしく思うんだろうな、くるしいと思っていたあの頃だって、いまにして思えば恋しいほどなのだから、みたいなね。 そもそも、自殺の心理というやつは「長らえよう」という気持ちがないわけでございますな。むしろ「こんな日々が長らえるくらいだったら自分で死んでやる」というのが自殺でありますからねえ。 また、そういう気持ちになっても「長らえ」ている人はいるでしょう。まあ、軽口をたたけば「自殺する勇気に至らなかった」ということでもありますが、同時に「生きる苦しみに耐える勇気を持ちえた」とも言えますわな。 と、