前回はネクストリッチ層の消費動向について沿岸部と内陸部での比較を交えながら紹介した。今回は、日本企業がこの市場でどう戦うべきか、その検討の参考になる消費者の対日観やライバルとして台頭してきている中国企業の様子について述べたい。 まずは、ネクストリッチ層が国内メーカー製と海外メーカー製のどちらを好むかという調査結果を紹介したい。図表1のように品目によって差があり、例えば、食料品や衣料品は国内メーカー製への選好度が高いが、逆に、自動車>化粧品>情報機器>家電製品はこの順で海外メーカー製の選好度が高いという結果が出ている。また、海外製品好きの比率は内陸部よりも沿岸部の方が高くなっている。 「中国人は日本嫌い」という思い込みは禁物 次に、ネクストリッチ層の日本あるいは日本メーカー製品への選好度を見たい。図表2は日本に対する一般的な印象を尋ねたものであるが、日本が好きだという回答は沿岸部では35.8