「今の政権が成立したのが、去年の五月だった。先に説明しておくと、マレーシアは一院制で、議席数は222、つまり過半数をとるには112議席が必要ということだな」 ムハンマドが切り出した。彼の職業は国家公務員、つまり役人である。 この選挙で特筆すべきは、92歳のマハティール元首相が復活したことである。自らに当てはめて考えても、筆者がそもそも92歳まで生きているかどうかは甚だ怪しいものであり、仮に生きていたとしても要介護状態だろう。筆者の友人に同年代の都議会議員がいるが、「あなたは90歳をすぎて今と同じ政治活動・選挙運動を続けられるか」と聞いたら「絶対無理」と答えた。当然である。92歳で生きているのみならず、選挙に出馬して、選挙活動で毎日立ちっぱなしの上に喉を嗄らして、しかも勝つなど想像すらつかない。一体、なぜにマレーシア国民はこのような選択をしたのか。 「前首相のナジブが外国との癒着や収賄問題で
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