熊本県菊池市の市立中央図書館が、米国のインテリア・建築専門誌の特集で「ゆっくり過ごしたい世界の12の図書館・書店」の一つに選ばれた。川の流れのように曲線を描く本棚や、階段状に据えた読書席など斬新なデザインが高く評価された。世界各国の名だたる施設と肩を並べ、日本からは唯一の選出となった。 中央図書館は2017年に開館。鉄骨鉄筋コンクリート造り2階建てで、床面積は2635平方メートル。公民館と一体の複合施設「市生涯学習センター『KiCROSS(キクロス)』」の1階にあり、年間14万人前後が訪れる。最大で蔵書約15万冊を収容できるという。 館内には市内の名所「菊池渓谷」が源流の菊池川をモチーフにした長さ約100メートルの書架が大きな曲線を描くように置かれている。本棚にはトンネルや窓状に13カ所の穴が空けられ、利用者が通り抜けたり、ベンチのように腰掛けたりできる。