『ツナグ』『鍵のない夢を見る』などで注目を集めた直木賞作家・辻村深月さん。最新作『かがみの孤城』は学校で居場所を失った子どもが主人公だ。 『かがみの孤城』を不登校当事者・経験者に読んでもらったところ「泣きそうなほどリアル」「当時の状況が蘇って苦しかった」という声が集まった。 作者の辻村さん自身は不登校を経験していない。 辻村さんは「不登校の痛み」を題材に選び、当事者に何を訴えたかったのだろうか、不登校経験者らとともに辻村さんを取材した(2017年7月1日『不登校新聞』掲載)。 不登校経験者は自身が直面する悩みを打ち明けつつ質問した。その一部を掲載する。 Q私を不登校にした人を許せません(20歳・女性)私は高校3年生のときに学校へ行けなくなりました。いやがらせを受けたり、からかわれたりしたことがきっかけでした。『かがみの孤城』に出てくる主人公は、いやがらせをしていた同級生を「消したい」「私の