昭和23年に開催された国体に合わせて架けられた春吉橋。一方、その北側に寄り添うように伸びる中洲懸橋(旧春吉橋)の歴史は古く、江戸時代の延宝6年(1678年)に架けられたとの記録が史籍に残っています。 現在の春吉橋建設に伴い、旧春吉橋は名称を譲って撤去される予定でした。しかし、橋脚に花崗岩を使用するなど日本古来の石組工法でできた旧春吉橋の消滅を惜しむ住民たちの存続運動が実り、中洲懸橋と名前を変えて残されました。 その後、中洲懸橋は平成元年に、福岡市政100周年を記念して開かれたアジア太平洋博覧会を前にして新しく架け替えられました。その際、旧橋の石材を使用し、ガス灯の照明を設けるなど、昔の面影を残すよう工夫されています。