通訳を使う際の話し手側の注意点として今回取り上げるポイントは「前向きに検討します」、「善処します」、「社に帰って協議します」といった表現です。 「前向きに検討します」や「善処します」という表現を「直訳」するとすれば「肯定」の意味です。「前向き・・・」であるから「否定」の意味ではないはずです。同様に「善処」ですからこちらも当然「肯定」の意味と考えるでしょう。(「善き処へ計らう」という意味です) しかし、日本語では「前向きに検討します」や「善処します」と表現するときのニュアンスは、むしろ否定的な見解を述べるときや結論を先延ばししたいときに使うことがあるのではないでしょうか。結論を導き出すまでに時間を稼ぎたいときに使うことも多いはずです。 ここで「可能性の数値化」という表現方法を紹介します。たとえば、「肯定」と「否定」をパーセンテージで表現してみます。「できる」「実行する」を100とし、「できな