◇長期借入金、市の保証裏付け必要→市は早期健全化団体に転落の恐れ 市民の身近な足といえば、鉄道やバスといった公共交通。神戸市内を東西に貫き、阪急、阪神、山陽、神戸電鉄の私鉄4社を相互乗り入れで結ぶ鉄道会社「神戸高速鉄道」もその一つだ。公共交通の一番の利用者でもある障害者や高齢者、妊婦など「交通弱者」が駅を使いやすくするにはバリアフリー化が不可欠だが、同社の駅ではそれほど進んでいないのが実態だ。背景を探ると、他の鉄道会社とは異なる「特殊な事情」が浮かび上がる。【石川貴教】 ◇地上まで階段100段超--花隈駅 神戸市中央区の花隈駅。県庁や元町に近い地下駅で、1日約7000人が乗降する。東西二つの出口があるが、エレベーターなどはなく階段のみ。姫路方面のホームから地上に出るには線路下の渡り通路を通るため、100段以上の階段を上り下りしなければならない。ベビーカーを持ち上げながら階段を上っていた主婦