大手書店「ジュンク堂書店(淳久堂書店)」の大分店。5階建ての大型店だが、店頭からは「え?あの本まだ届いちょらんの?」という声が聞こえてくる。 書店に本が来ない。とにかく届かない。もう発売日から5日が経過したのに一向に来ない――最近そういった声がよく聞かれるようになった。 実は現在、地方において書籍や雑誌が発売されてから書店に届くまでの期間が大幅に伸びており、九州では休日を挟むと「5日前後の遅れ」「ネットで買うより到着が遅い」ということが当たり前となっている。もちろん、これは離島などではなく九州本土の都市部でも同様だ。 こうしたなか、書籍の取り次ぎをおこなう出版取次会社の業界団体「日本出版取次協会」(東京都千代田区)は、3月5日に「中国・九州地方の書籍輸送スケジュールの変更」を発表。地方の読書好きからは「更に本の到着が遅れることになるのか」と悲痛な声が上がっている。 首都圏居住者にとっては全